nekoTheShadow’s diary

IT業界の片隅でひっそり生きるシステムエンジニアです(´・ω・`)

手書きの良さを考える

手書きの良さみたいなものを考えることが多い。もちろん文章を書くだけであればキーボードを打ったほうが早い。しかし、万年筆やボールペンを握って、レポート用紙やルーズリーフに1文字1文字つむいでいく。その中でまとまってくる思考もあると思う。

あとは、図を交えたものを書く場合、手書きのほうが楽。たとえば、会議の場。Power Pointの資料を投影しつつ、ホワイトボードにペンで図を書いて、不明点や疑問点を関係者で議論する。ポストイットなどを併用してもいいだろう。最近はリモート会議やWebミーティングも増えているので、この手のこともPCで完結できるようになったほうが良いのだとは思う。ベテランのコンサルがPower PointやExcelを使って、ものすごい勢いで図を作りながら、会議をファシリテーションしている様子をよく見かける。ただ、自分がその域に達するのは時間がかかりそうだ。

ちなみに、この文章の初稿は手書きだったりする。リモートワークのWeb会議中に内職して作ったものだ。やはりとっ散らかった思考をまとめる場合、紙にペンでつらつら書くのはよい。聞いているだけの退屈な会議中にそんなことを思う、午後1時である。

最近よく見ているYoutubeチャンネル

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最近「資産価値ZERO-限界ニュータウン探訪記」というYoutubeチャンネルにはまっています。限界ニュータウンという単語はいろんな意味で使われているのですが、このチャンネルでは主に郊外にある放棄分譲地を指して、このワードを使っています。ときは高度経済成長期。土地バブルの中で乱開発されたものの、造成の品質が低すぎる、鉄道駅などから遠すぎるなどの理由から、家も建てられず、令和の現在では放棄された分譲地が各地に存在します。このチャンネルでは、チャンネル主が住む千葉県北東部、成田空港周辺を中心にフィールドワークを展開。実際に分譲地を訪れる、当時の新聞広告や登記簿を取得するなどして、そうした限界分譲地の問題点を発信し続けています。放棄分譲地以外にもリゾートブームにのっかって乱開発されたリゾートマンションや別荘地、北海道の原野商法なども扱っており、戦後日本の土地政策の暗部、無計画ぶりをまじめに勉強できるチャンネルになっています。

このチャンネルの特徴のひとつとして、チャンネル主がこうした限界ニュータウンに実際に住んでいて、そのリアルをVLOGで配信している点があげられます。都会住みの零細労働者の自分にとって、あまりなじみのない生活を垣間見えること自体がおもしろいですし、そうした限界ニュータウンの存在をセンセーショナルに扱うだけでないところに誠実さを感じます。チャンネル主は著書も出版されており、当然手にいれて読んだのですが、本ではこうした放棄分譲地や放棄分譲地のやや明るい未来についても紙面が割かれています。Twitter(X)で見たところでは、新書の出版も予定されているそうなので。ぜひ手に入れて読みたいと思っています。

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ちなみに動画のスタイルは、様々な資料映像を流しながらチャンネル主が解説をナレーションするというもの。動画や解説の内容もさることながら、独特のワードセンスや声質にファンも多いようです。


これ以外に最近よく見ているYoutubeチャンネルはこのあたりです、。

  1. 僕らの別荘
  2. カカチャンネル
  3. 朝陽にいな / Nina Ch.

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1はお笑い芸人・放送作家4人がくだらないことをしたり、ふざけたりするだけのチャンネルです。大喜利中心のYoutube Shortsがバズっている印象がありますが、ふつうの動画もかなり面白いです。動画の尺もそれほどが長くなく、何も考えないでぼおっと見ながら、くすりと笑える。ストレスフルな日々のひそかないやしです。

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2は「しくじり企業」で人気のあるチャンネルですね。倒産したり不祥事をおこしたりした企業をゆっくりを使って解説しています。調査報告書や各種資料をかなり読み込んで動画を作られているらしく、全体的に軽い調子ながら、内容がかなり詰まっており、たいへん勉強になります。またこの手のテーマを扱う動画は再生数稼ぎのため、どうしてもあおりがち、釣りがちになりますが、このチャンネルはそれがなく、誠実さを感じられるのが魅力のひとつだと思います。

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3はVtuberのstreamerですね。メインコンテンツは麻雀。とくに昼の12:00からやっている、雑談しながら雀魂の段位戦を打つ配信をよく見ています。リモートワークの昼休みにご飯を食べながら見るのにちょうどいいんですよね。雑談がおもしろい、麻雀がうまいというのはもちろん、イラストやLive2Dを自作したり、中高海外留学していて英語が堪能だったりと、多才なところが推しポイントです。少し前には神域streamerリーグにも出場しており、今後の活躍から目が離せない配信者のひとりかと思います。

冬のボーナスの使い道 : オーバードライブペダル

ここ数年、メインのオーバードライブペダルとして使ってきたのが、One ControlのPERSIAN GREEN SCREAMER。Tube Screamerのクローンモデルで、最大の特徴はビンテージモードとモダンモードの切り替えができること。自分はモダンモードの愛好家で、ドライブ量を上げると、TSらしさを残しつつ、ディストーションペダルぐらい音が歪むところがお気に入りポイントでした。

ただ何年も使ってきたので、飽きてきたというのも事実なんですよね。もうすぐ冬のボーナスということもあり、物欲がむくむく。暇があれば、YouTubeで、エフェクターのレビュー動画をあさっている自分がいます。ただ、そういう動画を見ていると、ギターのレビュー動画もおすすめに上がってくる。そう、それを見ていると、ギターまで欲しくなっちゃうというわけです。冬のボーナスでエフェクターだけでなく、ギターも買っちゃう? しかし、最近スマホが故障して、買い替えたばかりのため、大きな出費は避けたい…。ぐぬぬぬぬぬ…。

まあ冬のボーナスの使い道は、ペダルを1つ2つ手に入れて、あとは貯金でしょうね。ちなみに、現段階でこのあたりのペダルが気になっています。

最近のサプリメントメニュー

最近のサプリメントメニューはこんな感じです。

摂取するサプリメントについてはちょこちょこ見直しています。以前にもBlog記事にまとめていますが、そのときから大きく変えたのはまず亜鉛。個人的にはMUST栄養素で、もともとはCalifornia Gold Nutritionの Immune 4のを毎食後1錠飲んでいたのですが、コスパや手間も考えて、Now Foodsに変更。Immune 4には亜鉛のほかにビタミンCとビタミンDが含まれていたので、それらは別で摂取するようにしました。ビタミンCは大きな体感はないものの、安いから飲んでいるという感じ。一方、ビタミンDは免疫力や勢力の面で効果を感じています。安いのもうれしい。

アシュワガンダについて、以前は毎食後とっていたのですが、コストが高いのと欠品しやすいということもあり、寝る前に摂取するようにしました。とくに睡眠の質の向上に強い体感があります。また筋トレ後の筋肉痛の直りが早くなるような気がします。

あとはプロテイン。トレーニー必須といえる栄養素ですが、サプリでとるのはやめました。きっかけは、精神的な面でたんぱく質疲れを起こしたこと。その対応として、タンパク質の摂取量を減らしてみたのですが、身体的に大きな変化はなかったどころか、むしろ糖質の摂取量が増えて、トレーニングの質自体は向上したような気がします。1回の食事で30-40gぐらいのたんぱく質はとっているし、がちな競技者やビルダーでもないので、プロテインは当分飲まないかな。ただ糖質の摂取量が増えてしまうので、その代謝を助けるビタミンBをとって、帳尻を合わせるようにしています。

今後のサプリメントメニューの改善案として、まず考えているのはプレワークとして飲んでいるL-シトルリンをやめること。飲んでトレーニングするとパンプ感が得られて楽しいのですが、その感覚にちょっと飽きてしまったというのがあります。同じくカルニチンもやめるかも。飲むとトレーニング中、汗をかきやすい気がするのですが、体感が薄い気がしますね。L-シトルリンとカルチニンともにお値段もはるので、コスパ敵にもやめることを検討中です。

『オブジェクト設計スタイルガイド』を読んだ

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『オブジェクト設計スタイルガイド』という本を読んだので、簡単なレビューを残しておきます。

本書は「よりよいオブジェクト指向のコードを書くためのルールブック・ベストプラクティス集」です。よりよいコードというと、よく『リーダブルコード』があげられますが、これのオブジェクト指向版、より上のレイヤを扱った版を想像してもらえるとよいです。

本書のおおまかな構成ですが、「1節ごとに1つのルールが紹介され、そのルールに対し、コードを交えた説明や理由の解説がある」といったものになっています。記載は全体的に簡潔でわかりやすいです。コードもFooやBarのようなものではなく、現実にありそうな例を用いているので、理解しやすく、応用も効きやすいと思います。

(ただ、サンプルで紹介されるコードはすべて疑似コードになっています。そんなにわかりにくいコードでもないのですが、これについてはJavaC#などの特定の言語でもよかったようには思います)

現代的なオブジェクト指向のコードのベーシックなところがぎゅっとつまっているという印象です。OSSライブラリのコードを読んだり、SNSでの議論を眺めたりする中で、ぼんやりと身に着けてきたもの・もやもやしていたものが言語化されていて、勉強になったというか、腑に落ちたというか、そういう感想を持ちました。

本書のルール全部に従う必要はないと思いますが、ルールを明文化することは重要です。またルールを作ること自体、結構な労力なので、このように簡単にまとまっていると便利だと思います。非常に300ページちょっととそれほど分厚くもないので、本書をアンチョコにして、チームで議論してみても面白いかもしれませんね。

『プロになるためのSpring入門: ゼロからの開発力養成講座』を読んだ

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なかなかの良書に出会ってしまいましたので、ぜひ紹介したいです。

SpringはJavaの世界でデファクトスタンダードの位置にあり、利用者も多いフレームワークです。ただ、DI周りなど、ベースとなるコンセプト部分が結構難しいということもあって、表面的な利用はできるが、ちょっと難しいことになるととたんに困るという人をよく見かけます。というか、自分がそういう人でした。本書の良いところは、そういうSpringのベースとなる考え方や裏側から説明しているところです。記載は簡潔で、Spring初心者にもわかりやすくなっています。

また、Springは歴史が長く、現在においても開発が活発なフレームワークですが、本書はSpringに熟達した筆者が書いたということもあり、原則として最新バージョンに固定されています。これが本当によい! ネット検索だと新旧の情報が入り乱れて、何が正解かわからなくなることもしばしばなので、最新バージョンの知識が体系的にまとめられているというだけで、本書には高い価値があります。少なくともある時点のバージョンに固定されているというだけでも、意味がある1冊だと思います。

全体を通して優れた内容の本書ですが、とくに後半部分のSpring Testに関する章についてはとてもとても勉強になりました。Spring Testについて、これだけ実践的に書かれている日本語書籍というのはほかにないのでは? Spring Testに関する機能を網羅しつつ、ポイントを絞った記載になっているので、今後Spring Testで困ったときには、本書を参考にすることが多くなりそうです。

本書の構成として、各章ごとにハンズオンが用意されています。つまり、その章に記載されていることを実際に手を動かして反復学習できるという作りになっています。文章を読むだけでは身につかない部分・定着しない部分というのは必ずあるので、このハンズオン形式は素晴らしい試みだと思います。ボリュームは少しありますが、ハンズオンにはトライすることをお勧めします。なお自分はハンズオン実施済みです。

一応注意しておくと、Java時代初見であるとか、Web開発そのものが全く未知であるとか、そういう人にはちょっと厳しいかと思います。Java開発・Web開発がある程度理解しているのであれば、Spring初心者でも問題ありません。むしろSpring初心者であれば、まずこの本を手にとるべきでしょう。Springを体系的に学びつつ、実際の開発現場で即戦力になるスキルが身につきます。また、自分のようにネット知識だけでだましだましSpringに付き合ってきた人にとっても、マストバイです。今後、Spring学習者・利用者にとって、デファクトになる一冊ではないかと思います。

『プログラミング文体練習』を読んだ。

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X(旧Twitter)1のタイムラインで話題になっていたのと、宣伝されていた本書のコンセプトにびびびと来たので、買って読んでみました。

本書のコンセプトは「『高慢と偏見』を読み込んで、単語の出現回数をカウントし、多いものから25個出力する」という課題を40個のスタイルで実装するというもの。紹介されるスタイルはアセンブラやForthを模した古き良き時代のものから、オブジェクト指向・並行処理・関数型プログラミングなど現代では一般的になったもの、そして最後にはニューラルネットワークまで、かなり広範囲にわたっており、これをPython3で実装しています。

1スタイル=1章という構成で、1章ごとにサンプルコードとその解説、そのスタイルの歴史的・論文的な背景説明があり、あわせて各章ごとに2-3の演習問題がついてきます。そのため、316ページとこの手の本にしてはボリュームが少ないように見えますが、まじめにやりこむとかなり時間はかかります。

ちなみに自分は全章読んで、ニューラルネットワークを扱う最後の6章以外については、演習問題をすべて解きました2。こういう本を読むとき、自分はたいていサンプルコードの写経をするのですが、今回はすべての章に「別言語でサンプルコードと同じものを実装してみましょう」という演習問題があったので、これを解くことで実質的に写経できていると判断しました。また、ほかの演習問題もサンプルコードの写経前提だったということもあります。だれの参考になるかわかりませんが、自分の回答を格納したレポジトリのURLをはりつけておきますね。

github.com

そのスタイルが与えた影響や歴史的背景が章ごとにまとめられているのですが、個人的にはここが一番面白かったと思います。知らなかった知識を身に着けるという行為それ自体楽しいことですが、背景知識があると、スタイルの学習がより深まるような気がします。

また、紹介されるスタイルは古いものやお仕事上あまりなじみのないものもあり、このあたりは単純に勉強になりました。現代的なプログラミングをするにしても、過去のスタイルを知っておくことは、とても大事なことです。知らなければ先人の苦労や失敗をもう一度繰り返す可能性があります。あるいは、自分の知りうるスタイルの選択肢を増やすということは、システム特性に合わせたスタイルが選択できるようになり、より品質の高いシステムの構築ができるようになるかもしれません。

もっとも、何か目新しい技術が身について、お給料UPに即つながるというタイプの本ではないです。また、プログラミングを通して何かものを作ることが好きな人にとっては、同じ課題の繰り返しのため、読んでいて苦しいかもしれません。プログラミングという行為そのものが好きな人向けですね。自分はそういうタイプだったので、あまり苦も無く、本書に取り組めました。アーキテクトやリードプログラマと呼ばれるような人が自分の設計スキルを底上げする、抜けていた知識を補完するには良い本かと思います。あとPythonの学習としてはコスパが悪そうなので、Pythonをまじめに勉強したい人はそれ用の本を読みましょう。


  1. この言い方したかっただけ
  2. ニューラルネットワークに興味がなさ過ぎてスキップしました…