nekoTheShadow’s diary

IT業界の片隅でひっそり生きるシステムエンジニアです(´・ω・`)

『オブジェクト設計スタイルガイド』を読んだ

honto.jp

『オブジェクト設計スタイルガイド』という本を読んだので、簡単なレビューを残しておきます。

本書は「よりよいオブジェクト指向のコードを書くためのルールブック・ベストプラクティス集」です。よりよいコードというと、よく『リーダブルコード』があげられますが、これのオブジェクト指向版、より上のレイヤを扱った版を想像してもらえるとよいです。

本書のおおまかな構成ですが、「1節ごとに1つのルールが紹介され、そのルールに対し、コードを交えた説明や理由の解説がある」といったものになっています。記載は全体的に簡潔でわかりやすいです。コードもFooやBarのようなものではなく、現実にありそうな例を用いているので、理解しやすく、応用も効きやすいと思います。

(ただ、サンプルで紹介されるコードはすべて疑似コードになっています。そんなにわかりにくいコードでもないのですが、これについてはJavaC#などの特定の言語でもよかったようには思います)

現代的なオブジェクト指向のコードのベーシックなところがぎゅっとつまっているという印象です。OSSライブラリのコードを読んだり、SNSでの議論を眺めたりする中で、ぼんやりと身に着けてきたもの・もやもやしていたものが言語化されていて、勉強になったというか、腑に落ちたというか、そういう感想を持ちました。

本書のルール全部に従う必要はないと思いますが、ルールを明文化することは重要です。またルールを作ること自体、結構な労力なので、このように簡単にまとまっていると便利だと思います。非常に300ページちょっととそれほど分厚くもないので、本書をアンチョコにして、チームで議論してみても面白いかもしれませんね。