nekoTheShadow’s diary

IT業界の片隅でひっそり生きるシステムエンジニアです(´・ω・`)

『Real World HTTP 第2版: 歴史とコードに学ぶインターネットとウェブ技術』を読んだ

honto.jp

何かよさげな技術書はないかしらと本屋を徘徊しているときにたまたま発見した本です。自分はSIer勤務のSEで、基本的にはJavaを利用したWebシステムの構築に携わっているのですが、HTTPについてはあまりよくわかっていないということで、ここらでちょっと勉強しておこうかなと思って買って読みました。結論から述べると、とても良い本だと思います。

本書はざっくり3つの要素から構成されています。まずHTTPそのものについてです。HTTPについてその歴史と技術要素を体系的に解説しています。解説は体系的で、かつ丁寧です。読んでみてHTTPについて自分は本当に不勉強だったと反省しました。単語だけ知っているとか、あいまいに理解しているとか、そういうものが非常に多く、この機会にそういったものを体系的に勉強できたのはとてもよかったと思います。もちろん一読二読した程度で全部理解したわけではないので、今後何か問題に直面するたびに本書を開くことになるでしょう。そういう辞書的リファレンス的に利用できる1冊ともいえます。

本書の要素2つ目はGoやJavaScriptによるネットワークプログラミングです。ここはGoやJavaScriptのライブラリの使い方を勉強するというより、手を動かしてみて、HTTPについての理解を深めようというものになります。なおGoやJavaScriptの知識があるに越したことはないと思いますが、なくてもまったく問題ないように構成が練られています。文章読んでいるだけでは退屈ということもあれば、自分で書いてみてよくわかるという面もあるので、本書の良書たるゆえんかと思います。

最後はHTTPに関連する技術要素の解説です。たとえばRESTfulやCDNやセキュリティなどの説明がここにはあります。HTTPそのものに知悉していても、それだけではなかなか実務には役立たないかと思います。少なくとも自分はそうです。本書の書きぶりを見るに、本書のターゲット層は自分のようなタイプの人で、それにちょうどはまったのかもしれません。お仕事に対して即効薬になるともいえそうですね。

総じてとても良い本でした。ずっと手元に置いておいて、困ったときに読み返そうかと思います。