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nekoTheShadow’s diary

技術ブログとして始めたはずが、読書&愚痴ブログになりました(´・ω・`)

コーマック・マッカーシー『越境』(ハヤカワepi文庫)

越境 (ハヤカワepi文庫)

越境 (ハヤカワepi文庫)

コーマック・マッカーシーの作品は日本的ではない独特の雄大さ、いいかえればアメリカ南部的な雄大さがあり、非常に気に入っています。本作にもその雄大さが存分に表れており、楽しく読むことができました。

マッカーシーはいわゆる純文学作家であり、ノーベル賞にもっとも近い米国人作家のひとりともいわれます。そうした世評からすると、小難しそう・ややこしそう・つまらなそうという印象を抱くかもしれませんが、それは間違い。本作も含め、マッカーシーの作品は起伏にとんだストーリーがあり、エンターテイメント作品としても十分成立するほどです。実際映画化された作品もありました(『血と暴力の国』)

血と暴力の国 (扶桑社ミステリー)

血と暴力の国 (扶桑社ミステリー)

また個人的なお気に入りポイントとしては彼の文体。読点=カンマを使わない、会話文をクオートでくくらない、そもそも地の文と会話文の区別がないなど、その独特の文体は一度はまると妙な癖になります(なお日本語では訳者が適宜句点を足しています。もっともそれでも異常なほどに少ないのは変わりませんが)。わたしの文章はよく句読点が少ないといわれるのですが、完全にこの影響です(´・ω・`)