nekoTheShadow’s diary

IT業界の片隅でひっそり生きるシステムエンジニアです(´・ω・`)

北方謙三『渇きの街』読了。

渇きの街 (集英社文庫)

渇きの街 (集英社文庫)

北方謙三

  • 純文学作家としてデビュー、
  • これが売れず、通俗ハードボイルドへと転向、
  • 近年では、時代小説や剣豪小説なども多く執筆し、
  • 大衆小説の大家となりつつある

という不思議な経歴の持ち主。
このうち本作品はハードボイルド期の作品で、推理小説協会賞長編部門を受賞している。

世評だと、ハードボイルド期北方の作品の中では、『檻』あたりが傑作と名高いのだけれど……

檻 (集英社文庫)

檻 (集英社文庫)

個人的にはちょっと苦手。これはこれで面白いのだけれど。
なんというか『檻』はメロドラマみたいなんだよね。

それに比べると、『渇きの街』はかなりノワールより。
ハメット風といえば伝わるかしら。
要は「乾ききっている」というやつです。好みの小説でした。